この章では、ロボットカーmicro:Maqueen(マイクロ・マックイーン)について知り、
基本的な動きのプロジェクトに挑戦します。
micro:Maqueenについて
micro:bitをより活用するオプションパーツが、さまざまな企業から発売されています。中でもmicro:bitを搭載し動かすことができる「ロボットカー」は人気でさまざまです。ここでは、手のひらに乗るくらいの大きさにさまざまな機能を盛り込んで人気が高いロボットカー「micro:Maqueen」を題材に学んでいきます。
STEM教育を念頭に開発されたDFRobot社製ロボットカー
micro:Maqueenは、各種micro:bitオプション製品を開発販売しているDFRobot社製の小型ロボットカーです。
小型ですが、金属製ギヤボックスとグリップ性に優れたゴムタイヤの足回りにより、走行性能が優れています。
また、ラインセンサー・超音波センサーなどの入力装置、スピーカー・フルカラーLEDなど出力装置により様々なアクションも可能です。また、汎用入出力やサーボ出力・I2Cといった拡張インターフェースを備えているので、各種オプション装置を取り付けることが可能です。赤外線リモコンにも対応しています。
このように単に走行させるだけでなく、様々な試作・実験にも応用でき、STEM(科学・技術・数学・工学)教育の入門教材としても有効です。
各部の名称
micro:Maqueen上面・底面の各部の名前を次に示します。各部の役割については順次説明します。
組み立て
組立キット添付の説明書は英文で記載されていますが、イラストを参考にすれば、簡単に組み立てができます。
拡張機能
micro:Maqueen独自の機能を活用するため、MakeCodeエディターに専用の「拡張機能」を追加することが必要になります。
組込み方法
次の手順で「拡張機能」を追加します。検索欄に下記のキーワードを入力してください。
maqueen
このテキスト内で示している「プログラム例(埋め込みコード)」は、すでに拡張機能を追加した状態なので、それをひな形にプログラミングをしてもよいです(次の「テストプラグラム」も拡張機能追加済み)。
拡張される機能
Maqueen拡張機能を追加すると、ツールボックスに「Maqueen」と「MaqueenIR」の2つの引出しが追加されます(2019年11月現在、MaqueenIRは動作未確認です)。
テストプログラム「時計回りにグルグルまわる」
micro:Maqueenの動作確認もかねて、次のようなテストプログラムを用意しました。前面LEDを左右交互に点滅させながら、時計回りにグルグルまわる動作をします。右上の「編集」ボタンを押し、MakeCodeエディターを起動しダウンロードしたHexファイルをmicro:bitに転送してください。
micro:Maqueenのスイッチは車体後方にありますが、電源スイッチをON側にしてください。また、充電池仕様の場合は、車体側スイッチだけでなく充電池ユニット側のスイッチもONにしてください。
「ニコニコ顔」が表示され、2秒ほどした後、時計回りに円を描くように動き始めます。止めるときは、車体を持ち上げスイッチをOFFにしてください。